フられてから立ち直るまでにやったこと

前回の記事を読んでくださった方、ありがとうございます。

友人が数人読んでくれたらいいかな、くらいの気持ちで投稿したのですが、思いのほか反響もいただけて嬉しかったです。

 

前回:

sclutch.hatenadiary.jp

 

今回の記事は、「フられてから立ち直るまでにやったこと」です。

 

やったこととは、「とにかく書く」ことです。

 

もちろん個人差や状況によるとは思いますが、恋愛に限らず、なにか嫌なことがあって精神的にダメージを負った際にも応用できる手段だと思います。

 

大した内容じゃなくてごめんなさい。

でも実践してみたところ、とても有効に感じました。

 

経緯なども踏まえて書いてみます。

 

(1)はじめに

前回ははっきりと書いていなかったのですが、私は30代半ばのゲイです。

一部ストレートの方も前回の記事を読んでくださっていたようなのですが、お付き合いの点では、ゲイもストレートも大して変わらないと思っています。

 

フられた経緯は前回の記事にも書きましたが、ざっくりこんな感じです。

・もともと喧嘩があったがしばらくは落ち着いていた

・ある日LINEでおはようのあいさつをしたところ、返信で突然雑にフられる

・最後に一度会って話したいと言ったが拒否される

 

今回はここからスタートです。

 

(2)フられた日

フられたのは日曜日のお昼前だったと思います。

 

えーこんな終わり方なの・・・?って、半ば放心状態に近い感覚でした。

 

その日はとりあえず「フられたー」とtwitterに書き込み、その後はゲームしたりヒトカラしたりして一人で過ごしていました。

 

意外となんとかなるなーと思ったのですが、夜になると全く寝付けず。

結局1時間くらいしか寝てないと思います。

 

(3)次の日

日曜日の次の日は月曜日です。私はカレンダー通りに勤務している会社員なので、当然仕事です。

が、ベッドから起き上がってすぐに強烈な頭痛と吐き気に襲われました。

 

そのままトイレに行って吐きました。仕事は休みました。

睡眠不足のせいもあると思いますが、明らかに精神的ダメージが体調に影響を及ぼしていました。

 

30過ぎたおっさんが失恋で会社休むとか正直きっついなって思いました。でもマジでしんどかった。

 

今までもそれなりに恋愛経験はあったので、フられたことも何度もあります。

でもほとんどの人が、フるときはちゃんと面と向かって丁寧に経緯を説明してくれて、誠意を感じました。

 

でも突然一方的にフられると、心の整理がつかないんですよね。

相手を憎む気持ちが収まらなくなるのです。今まで付き合ってきた関係や思い出は何だったのか?と。

 

どう別れても、特にフられる側は精神的ダメージを受けるとは思います。

でも別れ際にもらった誠意は、「相手を憎む気持ち」を相殺・軽減する効果があると思うのです。そういった負の気持ちって持つ側もしんどいんですよね。

 

結局フられた翌日は一日中寝たりぼーっとしたりしてました。

twitterでいろんな人が慰めてくれました。みんな本当にありがとう。

 

が、この日も結局夜はあまり寝れませんでした。

 

(4)立ち直りを決心する日

フられてから二日。火曜日も頭痛と吐き気がきつかったです。

でもさすがに仕事も溜まってるし、会社に行くことにしました。

 

この日は朝から仕事でトラブルがありましたが、逆に気がまぎれました。

トラブル対処という「やらなきゃいけないこと」が目前にあると、意外となんとか働けるもんです。

 

その後、とりあえずその日マストだった仕事を片付けました。午後4時頃だったと思います。

そのときふと思ったのです。

 

「付き合っていてモヤモヤするところはたくさんあった。別れて正解なはずなのになんでこんなに落ち込んでいるのか?」

 

頭が仕事モードになっていたのが功を奏したのでしょうか、ここでようやく論理的なアプローチによる解決を考え出します。

 

(5)応急処置:経緯を書き出す

まずは感情を収めないといけません。体調への影響まで出てますから、早急になんとかしたいです。

 

(友達に「ちょっと聞いてよ~」って言える人は話を聞いてもらうのが良いと思います。私は迷惑かなあとか思ってなかなか言えないのですが)

 

仕事から帰った私はパソコンに向かい、メモ帳を立ち上げました。

そこから一気に、出会ったときから楽しかったこと、喧嘩のこと、別れた日のこと、今の状態などを、書いていくことにしました。

 

この時オススメなのは、小説やブログの記事のように、第三者が読むもののような文体で書くことです。箇条書きなどで淡々と書いた味気ない文章にしない。

 

書いてみるとどうでしょう。今の状況が一気に他人事のように思えてきました!

抱えているしんどさの半分が、自分の体内から抜け出して、文章側に移動したような感じです。

 

これは本当に驚きでした。書き終わった瞬間に体が軽くなるのがはっきりわかりました。何かあったとき、とりあえずこれはやってみてほしいです。

 

しんどさが軽減されたのに加え、自身の行動や状況が、ある程度客観的に見られるようにもなりました。自分もここが良くなかったのか、と。

でもまあ反省は回復した後ゆっくりやれば十分だと思います。

 

とりあえずこれで気持ちの応急処置はできました。ただ、これだけだと時間が経つと負の感情が戻ってきたり、今後も同じことを繰り返したりするかもしれません。

 

なので、次は「気分の落ち込み」を根本的に解決することにしました。

 

(6)根本解決:「問題解決」の流れ

私は普段、仕事で社内のシステム屋さんをしています。

 

例えば、「業務でこんなこと困ってるんだけど、システムでなんとかならない?」みたいな依頼を受けます。

その場合、いきなり対策を打つのではなく、まずはどういった業務を行っているのかヒアリングします。

その後、「困っている点」について詳しく調査し、何が原因かを探ります。

では原因に対して、どういうシステムなら解決できるか?を検討し、実際に作ります。

 

そのように、「問題解決」は、大きく以下の4つのフェーズで行うのが基本です。

 

1.現状の把握

2.原因の調査

3.対策案の検討

4.実行

 

今回もこのフェーズに沿って解決を試みます。

まずは、「1.現状の把握」と「2.原因の調査」を行います。

 

なお、このへんからは人によっては「意識たけー」みたいな拒絶反応を覚える方もいるかもしれないです。でも全然大したことしてないので大丈夫です。

 

また、プロのコンサルの人が見たらいろいろツッコみたくなるかもしれないです。

素人なので許して下さい。

 

(7)マインドマップ:現状の把握と原因の調査

まずは思っていることを図に書き出します。ここは状況によっていろんなアプローチがあると思うのですが、私は以下の3点を書き出すことにしました。

 

a.相手の嫌いだったところ

b.相手の好きだったところ

c.なぜ別れて悲しいのか

 

まずはaとbを書きます。

「嫌いなところ」が「好きなところ」より先に来ているのは、別れた直後だからです。

こういうのは一度書き出せば筆が勝手に進みます。

別れた直後は負の感情が溜まっているので、嫌いなところは書きやすいのです。

 

なんでもいいので思っていることをたくさん書きましょう。

箇条書きでもいいですが、のちのち整理することを考えると、図にした方が良いと思います。

 

記載のレベル感とか気にしない。表現が稚拙でもOK。論理が多少崩れてても良いです。とにかく書く。
今回の目的は自分自身を納得させることです。

 

まず、aの「嫌いなところ」がある程度書き出せたので、「結果的に別れて良かった」ことを、論理的に認識することができました。

 

bの「好きだったところ」はこんな感じです。浅いとか言わないで。

私はPCで描きましたが、手書きでももちろんOKです。あれば付箋とか使うといいかも。

 

マインドマップ

 

ここで気づいたことは、特に下3つについては、「自分にはないものであり、かつ自分がなりたいと思っている」ということです。

好きなところの深掘りはいったんここで止めておきます。

 

その後cの「なぜ別れて悲しいのか」を掘り下げることにしました。

もちろん第一回答は「好きだから」なのですが、ここは正直に、汚い理由があればそれも掘り出しましょう。

 

私の場合は、「汚い理由」として

 

 ・自分がモテないので次の人を探すのが大変
 ・自分には「格上」の相手で別れるのがもったいない
 ・一人だと寂しい

 

といったものがありました。

 

つまり「自分に自信がなく、相手に縋っている」ということだと思いました。自分自身が、相手との関係を対等じゃなくしてたんだと思います。


こういう状態だと、ひどいことをされても離れられなくなってしまいます。

「あんたなんかこっちから願い下げよ」って言えるようになりたい。

 

なので、「原因の調査」の結論は「自信がないこと」としました。

 

(8)対策案の検討

ではどうすれば自信がつくのでしょうか?

 

私は、先ほどのマインドマップの中で、「相手の好きだったところ」の「自分にはないものであり、かつ自分がなりたいと思っている」がヒントだと考えました。

 

つまり、今の自分に足りないと思っている、「外見」だったり、「交友関係」あたりが自信をつけるポイントだと考えました。

 

まあでもせっかくなので、「外見」をやるなら「内面」もどうにかしたいよなあ・・・とか考えて、いくつかの項目を設けました。

例えば・・・

 

・外見:ジムに週4回行く。

・内面:資格を2つ取得する。

・交友関係:月に2回友人を誘う。(私は普段自分から誘えないタイプです)

 

などです。大事なのはなるべく具体的な「数値」を持たせることだと思います。

達成したかどうか明確にわかるようにするためです。

 

(9)実行

具体策を決めたので、あとは実行あるのみです。

 

といっても、私はこれまで30年以上だらだら生きてきた人間です。

努力の継続が本当に苦手なのです。

 

なので途中経過を毎月記録することにしました。

先月より少しでも進んでいれば自信につながるかなと。

ここでも、実績を数値化できるとよいと思います。微々たる差でも成長を確認できますからね。

 

でもまあ、ここまで来たらむずかしいことを考えなくても、かなり気持ちが前向きになっていました。

辛い出来事から何か学びを得て、良くなる方向に努力をしている。その実感は確実にメンタルを改善させるんじゃないかなと思います。

 

(10)さいごに

なんか思った以上に仕事って大事なんだなって思いました。得たスキルをプライベートに活かせたり、気を紛らわしてくれたりして。

働くこと自体は嫌いですが、自分も人生それなりに積み上げてるんだなーってちょっと自信がつきました。

 

あと、何より励ましてくれた友人・フォロワーの皆様には本当に感謝です。これからもよろしくお願いします。

 

今回も長くて読みづらい文章になってしまったかもしれないけど、最後まで読んでくれてありがとうございました。

 

あと彼氏募集中です。DMください。

 

おしまい



恋愛と善悪観

Twitterのタイムラインを眺めていると、日常的に「付き合いました」「別れました」などの報告を目にします。

 

あれ?この人こないだ付き合ったって言ってたばかりじゃなかったっけ。

そんなとき、あなたはこんなこと思ったことないでしょうか?

 

「いい年してそんなすぐ別れるなんて。どうせ適当な恋愛してるんでしょ(笑)」

 

私は正直そう思ったことあります。それがまさか、30代半ばの自分が当事者になるとは。

 

(1)別れ

付き合ってもうすぐ3か月となったある日のこと。いつものように彼氏に「おはよ~」とLINEを送りました。

 

おはようとおやすみのLINEは毎日行っており、普段は向こうも普通に「仕事行ってくる~」「疲れた~」などと返すやりとりをしていました。

 

ただしこの日は違いました。

 

「おはよ ずっと考えてたんだけど、前の喧嘩のあとから、これ言ったら怒るかなとか考えてたら怖くなってしまった。会いたくない。もう終わりにしたい。」

 

えっそれ「おはよ」から繋ぐ内容?!Aクイックが華麗過ぎない?!

と一瞬思ったのですが、内容が内容なので、真剣に

 

「とりあえず日にち決めて一回話したい」

 

と返しました。が、「会うと話したいことが話せなくなるから」などと言われ、結局会えずじまいのまま別れることに。


しかもそのLINEを向こうは仕事の休憩時間に送ってくるというお粗末っぷり。最後のメッセージは「そろそろ仕事戻る(´・_・`)」でした。なんだその顔文字ふざけてんのか?


いくらなんでも切り捨て方が雑過ぎる。そもそもお前喧嘩してからも俺にマッサージさせてたじゃねえか。

 

とまあ、あまりに急かつ理不尽すぎるフラれ方だったのでめちゃくちゃ凹みました。

その後なんとか立ち直ったのですが、その辺はまた別の機会に。

 

今回は、別れる原因になったと言われた「喧嘩」の背景って、よくよく考えると「善悪観の差」の問題だったのでは?と思ったので、この文章を書いてみることにしました。

 

(2)最初の違和感

付き合って一か月くらいのころだったでしょうか。

彼が私の家に泊まりに来ていて、たしか朝方のことだったと思います。

 

私のベッドで二人並んで寝ていたのですが、目が覚めた彼はスマホをいじっていたようです。

 

私のベッドは頭側に小物を置けるスペースがあるタイプでした。彼は後ろ手でスマホをそのスペースに置こうとしましたが、置き場は細く、誤ってスマホはベッドの向こう側に落ちてしまいました。

その音で私も目が覚めたのですが、そこで彼が言った言葉が今も忘れられません。

 

「このベッド嫌い!」

 

は?急に3歳児になったの?

 

反射的に私は言いました。「まずは『ごめん』でしょ」と。

 

彼は「なんで怒ってるの」的なことを言っていたと思います。

スマホは私がベッドの裏側に回り取ってあげましたが、最後まで「ごめん」の一言はありませんでした。「ありがとう」もなかった気がする。

 

今書いてみると、起こった事象自体はただスマホを落としただけという、とてもとてもどうでも良い微かな出来事です。

 

でもこのとき、心の中に僅かながら、恐怖感にも似たモヤモヤが生じたのを覚えています。

 

自分なら、スマホを落として音を立ててしまった時点で、もはや反射的に相手に謝ると思うし、それくらいは「当たり前」のことだと思っていたからです。

 

そしてその「当たり前」がないどころか、私の家具にケチまでつけるこの人とは、努力では超えられない壁があるのでは・・・?と一瞬思ったのです。が、付き合いたてだったこともあり、考えないようにしました。

 

そのあと再度寝て、起きたときにはそのこともぼんやりと薄れていました。

 

(3)喧嘩1

彼が別れるきっかけになったと主張する喧嘩は、付き合って2か月くらいのころに2回ほど起こりました。

 

その日は彼と一緒にチーム制のゲームをボイスチャットを繋ぎながらやっていました。戦況が不利になると、他の味方に対して(向こうに声は聞こえない)
「死ねや」「あーこういうやつ味方にいるとマジやる気なくすわー」などの言葉を吐きだしました。

 

その声は私には聞こえます。私に言われているわけではないですが、さすがに不快になってきました。

「そういうの良くないよ」とやんわり注意するも、彼は聞く耳を持たず。


ついに私がキレてしまいました。
彼いわく、「疲れてるからつい口が悪くなってしまった」とのこと。

これが1回目の喧嘩です。

 

この日は結局1時間後くらいに私が謝った記憶があります。自分がどこを不快に思ったか、伝え方も曖昧だったし、怒る必要はなかったのかもと思ったからです。

 

でも向こうは、「喧嘩はいやだよ」って感じのことを言ってました。正直こいつ反省してねえなって思いましたが、こういうのは我慢することなのかなと思い、とりあえずでなあなあにしてしまいました。

 

(4)喧嘩2

喧嘩1から数日たったある日、「冷凍のちょっと高いクリームパンを買ったので、一緒に食べよう」と話しました。


すると向こうからは「えー冷凍とかまずそう。冷凍じゃないやつないの?」と返答。
「すでに買ったんだからそんな言い方しないでよ~」と冗談っぽく言った(つもりだった)が、「正直な感想じゃん」と返ってきました。

 

その瞬間、一気に悲しみと怒りが同時にこみ上げてきたのを覚えています。

 

自分が好きなものや、相手に渡そうとして手に入れたものを、否定されて悲しくなった経験はだれでも一度はあると思います。

 

一緒に食べたいって言ってるんだから、断るにしても言い方考えてよって話をしたら、「一緒に食べたいなんて、それはそっちの都合でしょ?」って言われもう駄目でした。

 

その後向こうから「冷静になろう」とのことでしばらく連絡を絶つことに。
が、1週間後、なんやかんやで連絡をこちらからとってしまいました。

 

結局これも、なあなあのまま片付けようとしてしまいました。それからは何度か(こちらは)普通に会っていたのですが、おそらく向こうはずっとこの件を引きずっていたのでしょう。

 

(5)善悪観

ここからは私の持論ですが、人間は「悪いこと」だと思っていてもついついやってしまうことがあると思うのです。


疲れててついそっけない返事をしてしまった。ついカッとなって暴言を吐いてしまった。とか。


もちろんそれが相手を傷つけることになった場合、謝ってもすべて元の状態に修繕されるわけではないとは思うし、
場合によっては取り返しがつかないことになったりもするけど、それでも反省できるなら前に進めるのだと思います。

 

でも、そもそも私が思う「悪いこと」を向こうは「悪いこと」だと認識していない場合、溝はどうにも埋まらない。これが私の言う善悪観の差です。

善悪観とは言いましたが、トラブルのもとになるのはたいがいそのうちの「悪」のほうです。

 

よく「好きなものより嫌いなものが一致している方が関係が続きやすい」と聞きますが、こういうことなのかもしれません。

 

クリームパンの件では、彼の答えが「今となっては配慮がなかったと思ってるが、あのときはつい言ってしまった」だったらすぐ許そうと思っていました。
が、向こうは「正直に言っただけ。何が悪いの?」「これで怒られたら、これから疲れてるとき素直にしゃべれなくなるよ」とのことでした。

 

親しき中にも礼儀ありって言葉を知らんのか?

コミュニケーション初心者か?
無神経と素直をはき違えてるんか?

根本的に「相手視点に立つ」考えがないんか?

などと当時は思いました。

 

でも別れてから、よくよく考えると、善悪観に大きく差がありすぎるときにこういうことが起こるのかも・・・と思いました。

 

(6)そもそもあった差

善悪観の差について、はっきり違和感を覚えたのは例のスマホを落とした件ですが、彼の行動に関しては他にもいろいろありました。

  • 人とすれ違う路上などで煙草を吸う
  • 旅行先の部屋が禁煙だったのに煙草を吸う
  • 吸殻をゴミ捨て場(ゴミ箱ではない)にそのままポイ捨て
  • 大型ごみを不法投棄した経験をこと武勇伝のように語る
  • マックで紙ナプキンを必要以上にかっさらってくる
  • 乙武さんの動画を観て馬鹿にして笑う

 

一番いやだったのは最後のやつかなー。

 

私自身、軽度ですが身体障害者です。歩き方が変です。彼もそれを知っていたのですが、その私に向かって、乙武さんが運動する動画を見せ、「この動きめっちゃウケない?」と言ってきました。

私は「たぶん体幹がすごいね」と返すのが精一杯でしたが、彼は「マジレスしないでよ」と言っていました。

これは私もさすがにちゃんと不快を伝えるべきでした。

 

難しいのが一番上のたばこの件ですね。私自身は一緒にいる人がたばこを吸っていてもそこまで迷惑に思わないし、直接被害を被らないのだけど、上記のような行為は正直「恥ずかしい」。たばこの煙を嫌がる周りの人にとっては迷惑だし、場所によっては単純に条例違反です。

 

でもこういう不快をどう扱うかって意外と難しいと思います。

 

「勝手に不快に感じてるだけじゃないの?」と言われるのではないかということです。

実際、彼は喧嘩1(ゲーム中の暴言)のときには、暴言を吐いた対象には聞こえていないのだからいいじゃん、と言っていました。

 

ただ、上に挙げたどれも、程度の差はあれど大多数の人は「悪」とみなす行為ではないでしょうか。私もそうです。ついやってしまったことがあったとしても、心の中で「悪いことをした」と思う人が多いと思います。

 

おそらく彼は、これらを「悪」だと認識していなかったのではないかと思うのです。そうでなければ、付き合ったばかりの彼氏の前でそんなことできないでしょうし。

 

これは半分恨み節ですが、彼は客観的に想像する能力が極めて低かったのだと思います。自分の行動を周りがどう思うか想像できない。

 

例えば、大多数の人が「悪」だと認識している行為を、自分は「悪」だと思っていなかったとしても、想像力があれば「どうやら周りの人はこれを『悪』とみなしているようだ。これをやると周りから悪者に思われるな」という心理が働くと思います。なので、そのような行為は人目につかないところでこっそり行うものだと思います。

 

(7)多数派と少数派

社会では一般的に、多数派が「悪」だと認識していることが、法律やマナーによっても「悪」だと定義されていることが多いと思います。

(順序が逆だったり、グレーなものや例外もあるとは思いますが)

 

ただ、カップルという閉じた世界で見た場合、1対1の関係ですから、そこに「多数派」などは存在しないです。

なので善悪観の差を、多数派か少数派か、という観点からは解決しづらいと思っています。

カップルで善悪観に差があったとき、周りの人にも聞いてみて、どちらが世間の多数派なのか判断することは可能ですが、結局その結果もあまり意味を持たないと思っています。

 

なぜなら善悪観は変えられないからです。

 

(8)善悪観は変えられない

まず、時間的な問題です。善悪観はすぐに変わるものではないと思います。そういった価値観は、幼少期から社会性を学ぶ中で形成されていくものだと思います。少なくとも5年10年といった単位でゆっくり変わっていくもので、しかも大人になってからはそうそう変わらないものでしょう。

 

そもそも根本的に他人が個人の考え方を変えることは難しいと思っています。それどころか、本人が変えようと思ってもなかなか変えられないものではないでしょうか。

 

長い年月を経て結果的に「変わる」ことはあっても、「変える」ことはそうそうないと思うのです。

 

(9)どうするべきか

善悪観に差があり、相手の行動に不快感を覚えた場合、取れる行動は大きく3つなのではないでしょうか。

 

1.受け入れてもらう

2.我慢する

3.離れる

 

1は「あなたはこれを悪いことだと思ってないけど、私は思っている(不快になる)」ことを伝え、相手に「共感はできないけど、理解はできる」的な状態になってもらう方針です。

相手の善悪観自体は変えられないけど、理性によって行動を変えてもらう方法だと思います。

 

ただ当然本人の根本的な考え方に反するものになるので、多少のストレスはあるでしょう。そのコスト(ストレス)を払ってでも、相手を大事にしたいか、という部分が判断基準になるのだと思います。

 

2はその差を受け入れ、とにかく耐える方針です。

不快に思うことがあっても、話し合えば、相手に悪意がないことまでは分かるかもしれません。ただそれでも不快に思うのは変わらないのですけどね。

実際うまく行っているカップルでも、多少はこういうものがあるのでしょうかね。

 

3は最終手段、距離を置く、別れるという選択です。今回私はこうなってしまったということだと思います。

 

(10)結論

私は1の、善悪観のすり合わせがきちんと行えていなかったのだと反省しました。

怒りの表現は相手がこちらの感情を理解する上での妨げになります。

 

正直、彼は別れるべきクソ野郎であったことは間違いないと思いますが、それでも彼の視点からすると私がヒスってるようにしか見えなかったのかもしれないし、私が理解してもらえるよう努力する余地はあった気がします。

 

ただやっぱり、もともと持っている善悪観が近いに越したことはないのかなあと。

完全に一致する相手は存在しないと思いますが、それでもなるべく近いほうが不要なストレスがかからずに済む気はします。相性適正のようなものだと思います。

 

付き合う相手に求める条件として「一般常識のある人」を挙げる人もいますが、それもこういうことなのかもなあとちょっと思いました。

 

みんなこんなことは若いうちに感覚的に分かっていることなのかもしれません。

それを30代半ばにしてようやく気付いたわけですが、それでも気づくことができて良かったかなあと思います。

 

こうやって文章にして書くことで、自分の考え方のクセみたいなものも見えてきました。また、今回の記事は完全に私の主観です。基本的に起こったことは事実ではありますが、彼からはまた違った見え方があったのでしょう。くたばれ。

 

いろいろ書いてきたけど、また誰かを好きになったら、結局こんなこと全部忘れちゃうんだろうなあ・・・。幸せになりてえ。

 

おしまい